動画制作を学習後、Premiere ProやAfter Effectsを使えるようになったものの、
「このスキルをどうやって仕事につなげればいい?」
「動画編集者として案件を取るしかない?」
「40代未経験から、本当に動画制作を仕事にできる?」
「これまでの仕事とはまったく違う分野へ転向することになる?」
こんな疑問はありませんか?
新しいスキルを学ぶと、「そのスキルそのものを仕事にしなければ」と考えてしまいがちです。
動画制作を学んだなら、動画編集者やモーショングラフィックスデザイナーとして仕事を獲得する。筆者自身も、最初はそのように考えていました。しかし、動画制作の知識を活かせる仕事は、「自分で動画を作ること」だけではありません。
企画や構成、ディレクション、SNS、Webコンテンツなど、動画制作について理解していることが別の仕事に活かされる場合もあります。
特に40代から新しいスキルを学ぶ場合、これまで積み重ねてきたキャリアを一度リセットして、未経験の仕事へ一から転向する必要はありません。
この記事では、動画制作を学んだあとにどのような仕事の選択肢があるのか、そして、これまでのキャリアと新しいスキルをどう組み合わせればいいのかを考えていきます。
動画制作を学んでも「動画編集者」になる必要はない
動画制作を学び始めると、まず思い浮かびやすいのが「動画編集の仕事を受注する」という働き方です。
実際に、
- YouTube編集
- ショート動画制作
- SNS広告動画
- 商品・サービス紹介動画
- モーショングラフィックス
- インフォグラフィックス
など、自分で動画を制作する仕事があります。もちろん、制作そのものを仕事にしたい人は、この方向で実績を積んでいくことができます。
一方で、「動画制作を学んだ=動画編集者にならなければならない」と考える必要はありません。
動画がどのような工程で作られるのか、どのような素材が必要なのか、どのくらいの工数がかかるのか、どのような表現ができるのか。こうした知識を持っていること自体が、企画やディレクションなど別の仕事で役立つ場合があります。
動画制作を仕事につなげる方法を考えるときは、まず「自分で動画を作る仕事」だけに選択肢を限定しないことが大切です。
動画制作のスキルを活かせる仕事は「作る」だけではない
動画制作の知識やスキルを活かせる仕事には、大きく分けるといくつかの方向があります。
動画を制作する
Premiere ProやAfter Effectsなどを使い、実際に動画を制作する仕事です。
編集、テロップ、アニメーション、モーショングラフィックスなど、自分の制作スキルそのものを提供します。
動画を企画する
「誰に、何を、どのように伝えるのか」を考え、動画の構成や見せ方を設計する仕事です。
制作ソフトを操作する技術だけでなく、企画力やマーケティング、業界知識なども活かせます。
動画制作をディレクションする
クライアントの要望を整理し、制作スタッフへの指示や進行管理、制作物の確認などを行います。
自分ですべてを制作しなくても、動画制作の工程や技術を理解していることが役立ちます。
動画制作のディレクションでは、制作そのものとは異なる役割やスキルが求められます。「制作する人」と「ディレクションする人」の違いについては、こちらの記事で詳しく紹介します。
【関連記事|後日公開予定】
動画制作のディレクションとは?制作者との違いと必要なスキル
SNSやWebコンテンツに動画を取り入れる
InstagramやWebサイト、ECサイト、広告などでは、静止画や文章だけでなく動画を使う場面も増えています。
もともとWeb制作やSNS運用、EC、マーケティングなどに関わっている人なら、そこに動画制作の知識を加えることで担当できる仕事の幅が広がる可能性があります。
つまり、「動画制作」という一つのスキルからでも、制作・企画・構成・ディレクション・SNS・Webなど、さまざまな方向へ仕事を広げることができます。
動画制作に関わる仕事には、実際に手を動かして制作する仕事だけでなく、企画や構成、ディレクションなどさまざまな役割があります。それぞれの仕事内容や違いについては、こちらの記事で詳しく整理しています。
【関連記事|後日公開予定】
動画制作は「編集する人」だけじゃない|仕事の種類と役割
40代からのリスキリングは「キャリアを捨ててやり直す」ことではない
40代から新しいことを学ぶと、「未経験だからゼロからスタートしなければ」と考えてしまうことがあります。
しかし、新しく学んだ分野では未経験でも、それまでの仕事で身につけてきた経験までゼロになるわけではありません。
- アパレル経験 × 動画制作
- Web制作経験 × 動画制作
- 営業経験 × 動画制作
- 人事経験 × 動画制作
- 美容業界経験 × 動画制作
というように、これまでの業界経験やスキルと動画制作を組み合わせることができます。
アパレル業界で働いてきた人なら、商品の見せ方やスタイリング、ブランドの世界観について理解していることが強みになるかもしれません。
人事の経験があれば、採用する側の視点を活かして採用動画の企画に関わることも考えられます。
営業経験があれば、顧客の要望を聞き取り、制作側へ伝えるディレクションで経験を活かせる可能性があります。
40代から新しいスキルを学ぶ意味は、必ずしも「これまでの仕事を捨てて、新しい職種へ転向すること」だけではありません。
新しいスキルを一つ加えることで、これまで積み上げてきたキャリアの使い道を増やす。
これも、40代からリスキリングをする一つの考え方です。
では、これまでの経験と新しく身につけたスキルを、実際にどう組み合わせて仕事につなげればいいのでしょうか。40代からのリスキリングで既存のキャリアを活かす考え方については、こちらの記事で詳しく紹介します。
【関連記事|後日公開予定】
40代のリスキリングは「ゼロから転職」だけじゃない|既存スキルとの掛け合わせ方
筆者の場合|動画制作を学んだことが別の仕事につながった
筆者自身、会社員を辞めて個人で働くことを考えたときは、「フリーランスになるなら、自分の技術を売らなければ」と考えていました。
そのため、新しく学んだ動画制作を軸に仕事を作っていくことばかり考えていたのです。
動画制作を学び、ポートフォリオを作り、実際に動画制作の案件にも挑戦しました。
しかし、その後仕事につながったのは、「動画を作ってほしい」という依頼ではありませんでした。
これまで約20年間仕事で経験してきたことに、新しく身につけた動画制作の知識が加わったことで、ディレクションに関わる仕事へつながりました。
動画制作について理解していたことが、これまでのキャリアを別の仕事につなげる材料になったのです。
この経験から、40代から新しいスキルを身につける意味は、必ずしも「未経験の仕事へ一から転向すること」ではないと考えるようになりました。
新しいスキルを身につけることで、過去のキャリアを捨てるのではなく、過去のキャリアの使い道が増えることもあります。以下の関連記事で実際の体験談を紹介しています。
【関連記事】

動画制作そのものを副業にする方法もある
もちろん、これまでのキャリアと掛け合わせるだけでなく、動画制作そのものを副業として始める方法もあります。
未経験から最初の案件を獲得する方法には、
- クラウドソーシング
- スクールやコミュニティからの紹介
- 求人サイト
- SNSやポートフォリオ
- これまでの人とのつながり
などがあります。
どの方法を選ぶ場合でも、「動画制作では未経験だから」と考えるだけではなく、これまでの経験の中で活かせるものがないかを一度整理してみることが大切です。
具体的な案件獲得方法については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
【関連記事】40代女性が動画制作の副業を始めるには?未経験から案件を獲得する5つの方法

案件を獲得するようになると、料金や作業範囲だけでなく、依頼への返信や条件交渉など、クライアントとのやり取りも仕事の一部になります。特に知人からの依頼では、友人としての距離感と仕事としてのマナーをどこまで分けるのか迷うこともあります。
【関連記事|後日公開予定】
フリーランスの仕事依頼、返信ひとつで印象が変わる|知人・初対面で違うやり取りのマナー
実際に案件を受ける段階になると、「仕事をどう獲得するか」だけでなく、「いくらで受けるのか」「どこまでを自分の作業範囲にするのか」という判断も必要になります。
特に初心者のうちは、制作に必要な時間を予測しにくいため、提示された金額だけではなく、作業内容や修正範囲なども含めて考えることが大切です。
【関連記事|後日公開予定】
動画制作初心者の料金・見積もりの考え方
また、依頼された内容が今の自分のスキルで対応できるのかを判断することも必要です。仕事を獲得することだけを優先して無理に引き受けるのではなく、対応できない内容を見極め、必要に応じて断ったり相談したりすることも実務の一部です。
【関連記事|後日公開予定】
動画制作でできない依頼をどう断る?
スクール卒業後、何から始めればいいか分からない場合は?
動画編集スクールを卒業したばかりで、
「まず何をすればいいのか分からない」
「ポートフォリオを作ったあと、どう動けばいい?」
「まだ仕事に応募する自信がない」
という段階なら、まず仕事につなげるまでの流れを整理してみましょう。
筆者は、
方向性を決める → ポートフォリオを作る → フィードバックをもらう → 案件に応募する → 実案件で見つかった課題を学び直す
という5つのステップに整理しています。
【関連記事】動画編集スクール卒業後は何をする?未経験から仕事につなげる5ステップ

AIが進歩しても動画制作を学ぶ意味はある?
動画生成AIをはじめとした技術が進歩すると、「今から動画制作を学んでも仕事がなくなるのでは?」と不安になる人もいるかもしれません。
AIによって効率化される作業が増えていく一方で、動画制作の知識は「自分ですべてを制作するため」だけに使うものではありません。
企画を考える、情報を整理する、表現方法を選ぶ、制作物を判断する、他のクリエイターへ指示を出すなど、動画制作について理解しているからこそできることもあります。
そのため、「動画編集ソフトを操作できるか」だけではなく、動画制作の知識を自分の仕事の中でどう活かすかという視点も重要になります。
AIによって動画制作の仕事がどう変化していくのかについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。
【関連記事】AIで動画制作の仕事はなくなる?これから求められるスキルと初心者が今できること

動画制作を仕事につなげるために整理したい3つのこと
動画制作を学んだあとに仕事の方向性を考えるなら、次の3つを一度書き出してみるのがおすすめです。
1|これまで何をしてきたか
まずは、動画制作とは関係なく、これまでの仕事を振り返ります。
職種だけではなく、
- 業界知識
- 得意だった業務
- 人から評価されたこと
- 長く経験してきたこと
- 顧客や社内の人から相談されていたこと
なども整理します。
整理の方法については以下の記事でも解説しています。

2|動画制作を学んで何ができるようになったか
次に、新しく身につけたことを整理します。
「Premiere Proが使える」「After Effectsが使える」だけでなく、
- 動画の構成を考えられる
- 動画制作の工程が分かる
- 必要な素材を判断できる
- 動画表現について提案できる
- 制作者と動画について会話できる
など、知識として身についたことも含めます。
3|2つを組み合わせると、誰の何を解決できるか
最後に、
これまでの経験 × 動画制作
で、どのような人や企業の役に立てるかを考えます。
ここまで整理すると、「動画編集案件を取る」以外にも、自分が動画制作を学んだことを活かせる場所が見つかる可能性があります。
まとめ|新しいスキルで、これまでのキャリアの使い道を増やす
動画制作を学んだからといって、必ずしも「動画を作る人」になる必要はありません。
動画制作の知識は、
- 自分で動画を制作する
- 動画を企画する
- 構成を考える
- 制作をディレクションする
- SNSやWebの仕事に動画を取り入れる
- これまでの業界経験と組み合わせる
など、さまざまな形で活かすことができます。
特に40代から新しいスキルを身につける場合、「未経験だから一からやり直す」と考えるのではなく、これまで積み上げてきた経験に新しいスキルを加えるという視点も持ってみてください。
新しく学んだことによって、これまでのキャリアが無駄になるのではなく、むしろ活かせる場所が増えることもあります。
まず動画制作そのものを副業として始めてみたい場合は、案件獲得の方法から確認してみてください。
【関連記事】40代女性が動画制作の副業を始めるには?未経験から案件を獲得する5つの方法


